雑記

エスキス 

夜が明ける前に目が覚めてしまい、布団の温みを冬の冷気に晒したままキッチンに行き、唸り声を上げるロートルの冷蔵庫からイオン・ウォーターを取り出してそのまま一口飲む。流し台から微かにコーヒーの香りが漂ってくる。前の晩に入れたコーヒー豆の滓が、…

パストラルの考古学、マルクス、ハイデガー  

昨日22日、第8回レイモンド・ウィリアムズ研究会@日本女子大学に参加。William Empson, Some Versions of Pastoral (1935) のChap.1 Proletarian Literature に関する河野真太郎さんの発表を聴く。Some Versions of Pastoral (New Directions Paperbook ; 9…

予兆? 

昨日、某駅で下車して改札口に向かっていると、すぐ後ろから民謡か何かを唸る異様な低音が聞こえてきたので何だろうと思って振り返ると、トレードマーク(?)の赤いキャップを被った中平卓馬氏がいた。最近、自宅の机上のよく見えるところに↓の本を置いて、…

或る災厄

今週の日曜日のこと。散髪してもらおうと店に入り、鏡の前に腰かけ、何気なく下を見ると、Gパンのチャックが全開している。私は、心の中でペテロのように「私は知らない!」と否認し、平静を装ってそっとチャックを上げ前と見ると、鏡の中の髪切人が、鏡の中…

秋晴れの日

午前の「晴れやかな地下鉄道」の座席に腰かけ、ル・クレジオの『砂漠』を読んでいる女子高生がいた。ここに書き留めておかなければ、暗い海流に乗ってもうひとつの海を永遠に循環し続ける、どうでもいい記憶の木屑。 夕方、窓の開かない帰りの電車で、「浅い…

ゆえにブロガーは活動屋である

昨日の土曜日、職場の労働組合の代表として東京私大教連第31回定期大会@早稲田大学に行ってきた。4時間に及ぶ大会で議題も盛りだくさんだったが、とりわけ印象深かったのは、湘南工科大学(理事長はあの糸山英太郎)で不当懲戒解雇などの権利侵害に対して16…

告知

日本ラカン協会主催の研究会のお知らせを下にコピペしておきます。 詳しくはこちらをどうぞ。 日時 11月24日(土) 15時〜17時 場所 東京大学駒場キャンパス18号館 コラボレーションルーム4 (京王井の頭線 駒場東大前駅下車) 報告者: 遠藤不比人(首都…

ジム・キャリー 

いやー、ジム・キャリーによるクリント・イーストウッドの顔真似は、爆笑の後の静けさの中で捩れた腹筋の疲労感とともに鑑賞すべき至芸だと思います。こちらをどうぞ。

木洩れ日と記憶

自宅から最寄り駅まで行くのにバスを使っている。バス通りの途中に短い桜並木があり、春と秋には、晴れた日の午前中にバスに乗ると、並木を通るときに木洩れ日がバスの車内を流れる。光と影のまだら模様が車内を通り抜けるのに、かつては10秒ほどかかったと…

Modern Tragedy とモダニティ 

昨日27日、第7回レイモンド・ウィリアムズ研究会@日本女子大学で、Williams の Modern Tragedy(1966)に関する大貫隆史さん(釧路公立大学)の報告を聴く。その後のコアな質疑応答も含め、大いに啓発される。行ってよかった。ただ、私は件のテクストを数十ペ…

そして誰もいなくなって

先ほどまで学生で賑わっていた部屋の空ショット。 ポスト・フェストゥム。それともアカルイミライ?

命日

最近やたらと「幽霊」が気になると思っていたら、もしかすると、2006年10月11日16時56分のせいだったのかもしれない。 歪像的存在のY蔵め、また視界の隅っこからこっちを見て笑っているよ。(見えない)欲望へ向けて―クィア批評との対話作者: 村山敏勝出版社/…

クルマでGO!

昨日、某学会支部会へ。「シリーズ名作を読む1――『ハワーズ・エンド』とイングリッシュネス・スタディーズ」を聴く。私の専門の時代から少し離れているので、素人として拝聴していたが、「イングリッシュネス研究をマッピングする」というお話は、主要文献…

禁欲の秋

こうも無意味に長い会議ばかり続くと、光学迷彩が欲しくなってくる。会議中に突然姿をくらまし、「消えた…。チェッ、光学迷彩か。」などと舌打ちされたいわ。雑務がたまっているので、明日の溝口『武蔵野夫人』(1951年)は断念。明後日から授業開始なので、…

ドーラ!

今日から後期の通常業務開始。午前中会議一つ。午後に会議二つと学生ミーティング(というのがあるのです)。そして17時から組合の団体交渉。執行委員長なのでしゃべりまくるが、いつもより抑え気味。罵声も発せず。なぜかといえば、団交のあと余力をもって…