あのかけ声は「特出し」だったのか 

昨夜は神代辰巳『…特出し21人』を届いたばかりのヴィデオで見直して、感動の余りつい飲み過ぎてしまい(理由になっていないが)、今朝8時頃目が覚めたにもかかわらず結局起きたのは9時半。あの映画でストリッパーが「特出し」するとき、独特のアクセントで「ハイ、ドオッゾ〜」というのだけれど、これが私の近所の串焼き屋で店員たちが発するかけ声にそっくりで笑ってしまう。
山田広昭「アナキズムと美学―1890年代のフランス文学の一断章」(『季刊at』10号所収)を読む。1892年から94年にかけて起きた、アナキストによる爆弾「テロ」事件をきっかけとする、(表象の言語と代議制の否定という点における)マラルメアナキズムの近接が論じられる。とてもアクチュアルな話題でありながらいまひとつこちらの胸に迫ってこないのは、アナキズムファシズムの連続性がソレルの『暴力論』(1908年)以降の問題とされてしまっているからだろうか。(マラルメファシズムについては、福田和也の論があるのであえて触れなかったのかもしれない。)他にZizek の新刊書 Violence (2008) を少し。夕食は近所の蕎麦屋で「鴨せいろ大盛り」。夜は組合関係の書類作成。
at 10号―季刊「あっと」 Violence (Big Ideas)