赤と黒


仕事の後、渋谷宮下公園交差点近くの「カレーの王様」で腹ごしらえをしてから、アミューズCQNポール・トーマス・アンダーソンゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007年)を見る。垂直のベクトルの対立(石油採掘VS信仰)と水平のベクトルの対立(パイプラインの建設VS教会の拡張)、この二重の対立が交差するところから黒い「血」が噴き上がる、といった図式に収まりきらない規格外の男(ダニエル・デイ=ルイス)は、新聞王ケーンさえ凌駕する。これは「原油の清流」のようにさわやかな映画だ。
帰宅すると、amazon.co.jp その他から本が届いている。花田清輝『ものみな映画で終わる』、同『アヴァンギャルド芸術』、松本俊夫『映像の発見』、それから日活オンラインショップから神代辰巳『濡れた欲情 特出し21人』のヴィデオも。この神代作品、DVD化されていないので*1仕方なくVHS版を買ったのだった。コーヒーを飲みながら大音量で渋谷慶一郎『ATAK000』を聴く。やはり最初から最後までカッコイイ。「カッコイイ」というのは音楽に関して最高の誉め言葉ではないだろうか。いや、何に関してもそうか。
(今日からしばらく実験的に日記のスタイルを変えてみます。「実験開始だね。」*2
ものみな映画で終わる―花田清輝映画論集アヴァンギャルド芸術 (講談社文芸文庫)映像の発見―アヴァンギャルドとドキュメンタリー




ATAK000

ATAK000

*1:その理由は、作中に頻繁に挿入される当時のヒット歌謡曲著作権の問題か?

*2:万田邦敏『接吻』における小池栄子の台詞「戦闘開始だね。」のパロディのつもり。