まつりのあと 


桃まつり presents kiss!」@ユーロスペース瀬田なつき『あとのまつり』を見る。スクリーンでの瀬田初体験だったが、いまひとつのりきれず。異なる時空間をつないだり並置したりする感覚はやはり独特のものだし、ヒロインの少女の走りっぷりや夕日に染まる切ない表情は素晴らしいし、忘却の果ての「はじめまして」には目頭が熱くなるのだけれど、ヌーヴェル・ヴァーグの諸作品からのあからさまな引用とか、少女と少年がお互いの親指と人差し指を合わせて作るフレーム内フレームとか、ちょっと安易ではないかと思ってしまうのだった。必要なのはむしろ「フレーム外フレーム」、というか「フレーム」からの隔たりであるような気がした。 
パンフレットのインタヴューで監督が「つくっていきたい」と言っていた「パート2」を見てみたい。今度は70分くらいの長編でぜひ。