ドヤ街映画二本立て希望 

16日(金)、仕事と「活動」のあと、余り思いつめてもいけないし緊急に打つべき手はとりあえず打ったので、一週間ぶりに映画を見て英気を養おうと、アテネにフォードを見に行こうかとも思ったが、田中登『(秘)色情めす市場』(1974年)の冒頭で芹明香が口にする台詞「うち、なんや逆らいたいんや。」を復誦している自分に気づいてしまった以上、ラピュタ阿佐ヶ谷へ向かう他はなかった。
前から思っているのだけれど、大阪は釜ヶ崎(あいりん地区)で身体を張って生きる女たちを描くこの映画、ドヤ街映画2本立てということで、小川プロダクション『どっこい!人間節―寿・自由労働者の街』(1975年)と併映してくれないものか。この2本、視点もトーンも異なるが、社会の「底辺」という言葉の底の「浅さ」を、「深さ」を持ち出すことなく打ち砕いている。