「ざわざわ」から「さわさわ」へ

ご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。

第1章で示唆されている、『チャタレー夫人の恋人』における身体知に基づく共同体構築の可能性は、きわめてアクチュアルで重要であると確信する。このテーマが集中的に論じられる最終章まで読み進めるのが楽しみだ。  
この本の14−15頁で、「触れる」ことによって示される「身体的感受性」が語られているのを読んで、昔ジョイスの "The Dead" を論じたときに、主人公のゲイブリエルが貨幣や女の手や文字(手紙)を「なでる caress」ことに執着している点に着目したことを思い出したりした。だからどうだというわけではないのですが。